【第4回】コミュニケーションは、相手の理解度によって成立する

専門用語やカタカナ言葉の多用は、考えている以上に弊害をもたらす。

イノベーション・・・13.6
コーポレート・ガバナンス・・・3.4
スキーム・・・10.4
これらの数字。いったい何を表しているかご存じでしょうか?
   
大学共同利用期間「国立国語研究所」では、2002年から2004年にかけて「外来語定着度調査」を行い、その結果をWeb上で公表しています。
対象者である16歳以上の男女のうち、言葉の意味がわかると回答したパーセンテージが、上記の数字なのです。
【参考】「外来語定着度調査」
   
小職が平素から心がけているポリシーとして「95人目の読者になる」というものがあります。
あくまで一般記事を対象とした場合ですが、「100人の読者のうちの95人には、正しい内容として伝わっていなければならない」と考えているからです。
もちろんサイトコンテンツの場合、ある程度の知識や関心を持った人が訪れます。したがって、ここまでハードルを下げる必要はないかもしれません。
しかし、知識を持った書き手が考える「フツーの言葉」と、一般ユーザーが理解する「フツーの言葉」の間には、想像以上のギャップが存在しているのです。

ありがちなケースと例文を挙げてみますので、伝わり方の参考にしてみてください。
   
カタカナ語が使われている看板の例
   
◆ケース1「双方向という名の片道切符」
〜カタカナ言葉の多用〜
   
当事務所のスキーム(10.4)は、カウンターパート(5.3)である皆さまと、インタラクティブ(8.5)なビジネスモデル(24.7)を築くことにあります。
・・・4単語すべてを正しく理解している人の想定割合、0.0001157%。約1万人に1人。
【修正例】当事務所が重視するのは「皆さまの声」。ご希望に正面から応えることが、本当の満足につながると信じているからです。
   
◆ケース2「断ったつもりのウェルカム」
〜慣れない敬語の誤解・誤用〜
   
「一度ご使用になった商品の返品は、承りかねます」
・・・言葉として否定形になっていないので、返品できると受け取られてしまう。
「一度ご使用になった商品の返品は、承りかねません」
・・・否定ニュアンスを強調した誤用。
【修正例】一度ご使用になった商品の返品は、お断りしております。
   
正確な日本語に習熟していても、相手が間違った覚え方をしていれば、異なったニュアンスとして伝わってしまうでしょう。
もっとも確実なのは、「誰でも誤解なく読める」かんたんなテキスト。
ライターなら、日ごろの編集や校正作業を通じて、最適な言葉遣いの蓄積ができています。

   
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