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じつは明確なルールがなかった皇室記事と敬語

眞子さまを巡る皇室報道のなかで、
「小室氏はまだ一般人なのに、なぜ、皇室と同等の敬語が使われているんだ」
ということが気になりまして。
いろいろと調べてみました。
そしたら、まあ、驚きの連続ですよ。
   
まず、「眞子さま」が結婚すると「眞子さん」になるという説。
これは、元皇后の雅子さまが結婚する数日前の朝日新聞の社説、「『さん』が『さま』になる日」の影響っぽいんですよね。
別にルールじゃなかったわけです。
   
また、「朝日新聞における皇族の呼称 および待遇表現の変遷」という資料によると、現役の皇族に対して「さん」が使われることもあったそうです。
同資料は、「朝日新聞における皇族の呼称 および待遇表現の変遷」でググると出てきますが、クリックするとPDFがダウンロードされるタイプです。
   
皇室に付された「さま」と「さん」の頻度
同資料の一部より・・・小さくてわかりにくいですが、右欄が「さん」の表記頻度
   
つまり、いつの間にか「眞子さま」表記が当たり前とされているものの、別に、結婚前から「眞子さん」でも構わない・・・構わないというのも変か。「眞子さん」と表記してはいけない理由がないということですね。
   
続いて、動詞の敬語表記について。
まず、各紙には「あまり敬語ばっかり使っていると、皇室との距離感が出てしまう」みたいな思惑があるようなんですね。
スゴイのはここからで、各紙、ヘンテコな内規を生みだしていきます。
詳しくは、
   
天皇・皇族に「敬語」は必要か? マスコミの知られざる試行錯誤
   
という記事がまとめていますので、ググってみてください。こちらはクリックすると、ブラウザで表示されます。要は、
   
・敬語は、記事全文の初発の動詞にだけ付けて、あとは敬語にしない派
・敬語は、ワンセンテンスの中の初発の動詞にだけ付けて、あとは敬語にしない派
   
などがあるようなんです。
ただし、文字になった紙面記事が前提の話で、現場のレポーターなんかは、ずっと敬語を使っていますけどね。
それはそれとして話を戻しますけど、えらくイイカゲンじゃないですか。
よりによって皇室報道なのに、下々の思惑で満ちているというのか。
まあ、試行錯誤したうえでの落ち着きどころなんでしょうね。「マナーと皇室との距離感」の双方に配慮した結果論。
   
でだ。個人的に最も気にかかっていたのが、小室氏への敬語問題です。
つまり、一般人が皇族から離れた方と結婚したとき、敬語を用いるベキなのか。
前述からすると、全記事なのかワンセンテンスなのかは別として、皇族であっても1回しか使用しないということですよね。
だったら、要らないんじゃないの。
そもそも小室クン・・・大きく出てみました・・・に敬語を使う理由が見当たらなかったんですよね。
   
ふーん、彼のポニーテール、様になってるじゃん。ちょっと、好感度が増したかな。
   
これでいいんだと。
   

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