標題の件。
まずは、好ましくない箇条書きの例です。
■おいしいベーカリーの法則
中身がモッチリ、外がカリッツと焼けている
住宅街立地
イートインが完備されている
奥さんが優しい
名詞・動詞・形容詞が入り混ざっていますよね。
これでは単なる感想の羅列です、項目の併記ではありません。
私文ならいいですけど、お仕事だったら、品詞をそろえましょう。
●名詞の例
中身がモッチリで、外がカリッツと焼けている食感
住宅街立地
イートインの完備
奥さんが優しいこと
●文体の例
中身がモッチリ、外がカリッツと焼けている
住宅街に立地している
イートインを完備している
奥さんが優しく対応してくれる
同種のモノだからこそ、比較ができる
次は、一つの文章の中に出てくる併置です。
「や」や「と」でつながれるワーディングも、品詞を統一しましょう。
それだけで、ものすごく読みやすくなります。
逆に、統一されていない文体は不安定で、主語や述語のかかり方がわかりづらくなります。
×考慮すべきは、住宅街という立地条件と、そのような店舗が少なくなっているので注意が必要です。
途中から項目の併置ではなくなってしまいましたね。
校閲をしていると、こうした文章をかなりの頻度で見かけます。
自分で何をやっているのかわかっていない。
例えば、平文で、
住宅街という立地条件を考慮しつつも、そのような店舗が少なくなっているので、よくよく探してみましょう。
ならいいんですよ。
そうではなくて、「考慮すべきは」に続く併置を書くなら、品詞を統一してください。
○考慮すべきは、住宅街に位置して買い求めやすい立地条件と、そのような店舗が少なくなっているという事実です。
箇条書きと文中の併置は、品詞を統一すること。
言われてみれば当たり前なんですけど、いわゆる「ライター」といわれている人でも、できていないことがあります。